銀行融資担当から聞いた驚愕の事実

From:宮川徳生

 

最近、地元の銀行で法人の融資担当をしている
知人と話す機会がありました。

まぁ、話す機会がなんであったかっていうと
「宮川さん、ウチでお金借りてくださいよ」と
いわゆる売り込みに来たってだけのこと。

そんな必要はなかったので
「いらんよ」と秒で断ったわけですが
彼とはかれこれ8年くらいの付き合いなんで
最近の法人融資事情について少し聞いてみました。

(個人的に興味があったってほうが正確かな)

 

宮川「最近、法人の融資ってどうなん?」

融資くん「まぁ、コロナ系での資金調達は増えたね」

宮川「へぇ、そうなんだ。ちなみにさ
審査の基準ってぶっちゃけどうなん?」

融資くん「いやいやwそれは話せませんってw」

宮川「だよねw」

宮川「じゃあさ、回収できるって思える案件ってどんな案件なの?」

融資くん「いやwそれも言うのはマズイんですけど。。。」

宮川「いいじゃん、1つくらい教えてよ」

融資くん「そうですね。僕が見てるのは
単価が高い商品を扱ってる企業は割と前向きに考えますね」

宮川「!!!!!!」

 

どうやら、融資くんいわく
(なぜか、融資くんで話を進めましたが
当然彼の名前は融資くんではない)
単価の高い商品を扱ってるところは
融資に前向きになるらしい。

で、その理由を聞いたら
めちゃくちゃ納得する理由だったんです。

融資くん
「低単価商品扱って十分な利益がでるのって
それなりにおっきな会社なんですよね。
低単価商品ってことは利益額を確保するためには
薄利多売が条件でしょ。

だから、スモールビジネスで低単価商品扱ってる会社は
やっぱり、利益額が薄いんですよ。

つまり、小さな会社は構造上薄利多売で
十分な利益額を確保できないので
結果それは融資の回収ができるかどうかに疑問点を残すわけです

それに、事実として創業融資とかでもそうなんですが
単価の安い商品を選ぶ人は苦労する人の割合は多いですよね」

 

なるほど。。。

融資くんもこうみえて
10年以上融資担当してるベテランですから
そんな彼がそういうんだからそうなんだろうなと。

で、この話ですが
単純に銀行融資の話じゃありません。

我々がフォーカスしている
マーケティングや集客にとっても
かなり重要な話でもあるんです。

 

小さな会社が利益を出すなら「高額商品」一択

銀行融資の話と一緒で
我々のように小さな会社はそもそも薄利多売というのが
構造上できません。

大企業のように
高品質なものを低価格で売るなんてことをしたら
小さな会社は途端に破滅します。

ですから、小さな会社が
十分な売上利益を確保しようと思ったら
必然的に「高額商品」を売らなくてはいけません。

例えば、僕は一時期
洗車ビジネスを一人でしていたことがあって
その時の平均単価は洗車一回3万円です。

一人で洗車やりますから
1日に稼働できる台数は限られます。

ちなみに、ガソスタとかの雑な洗車ではなく
完全手掛けのフル仕上げをしていましたから
1日4台とかが限界です。

もし、これを1回3000円とかでやったとしたら
1日の売上は1万2千円にしかなりません。

30日フルで稼働しても
30万とかにしかならず
全然儲からない。

でも、1台3万円とかもらえると
月100万とか一人で余裕で
稼げてしまうわけです。

これは少し極端な例かもしれませんが
小さなか会社は単価を上げることでしか
儲かりません。

 

あとは、これは個人的な考えですが
従業員を雇う小さな会社なら
なおさら高単価で売らないといけません。

なぜなら、高単価で売らないと
利益率が引く状態なので
従業員の給与をあげられないんですよね。

だから、そういう会社は
多かれ少なかれ末端の従業員の労働力を
会社が搾取することでなりたつみたいな
図式になります。

飲食店なんかは典型だと思います。

最低時給で働くバイト
月300時間以上働いてお店の事全部に責任を負わされるのに
月給が30万未満の店長。

でも、薄利だと
一生懸命頑張ってる従業員の給与を上げたくても
あげられないわけです。

ですから、僕は社長として
従業員を雇うなら、小さな会社はなおさら
高単価商品を売るようにして
高利益な事業を作らないけないと思っています。

じゃないと
優秀な従業員は先がないことに嫌気が差して
どんどん辞めていっちゃいますからね。

 

単価を上げる努力をしているか?

一人でやってるとしても
従業員を雇ってるにしても
小さな会社が事業を伸ばしていこうと思ったら
絶対に単価を上げていかなければいけないですし
単価をあげる努力を怠ってはいけません。

それに、突き詰めて考えると
安く売ることは決して顧客のためにもなりません。

良いものを安く。

確かに聞こえは良いです。

でも、本当にそれは
顧客のためになってるのかは
イコールではありません。

 

例えば
安く売り続けると
経験上、ほとんどの人は
無意識のうちに手を抜くようになります。

最初のうちは一生懸命やっていたのが
なれてくると、その価格で提供することが
馬鹿らしくなるんでしょう。

〜円なんだから
こんなもんでいいだろう。。。

みたいな感じで
安くでたくさん売れて忙しくなってくると
自分でも気づかないうちに手を抜くんですよ。

そうなったらもうおしまい。

顧客からの評価は
安かろう悪かろうと評価されて
顧客からの信頼を失うわけです。

 

ですから、本当に顧客に価値を提供したいなら
安く売ることではなく

提供したい価値を提供できるだけの価格で売る

ってことをしなくてはいけないのです。

高くで売れれば
利益額が確保できますから
もっと品質をあげていくことができます。

そうすれば
さらに顧客を豊かにできる商品サービスを
提供できるようになります。

 

ですから、大事なのは
高品質なものを安く売る努力ではなく
高品質なものをその品質を担保できる価格で売ること。

そして、もっと大事なのは
適正価格でも高額でも買ってもらえるように
商品の価値が伝わるように工夫し続けること。

つまり、価値を伝える
マーケティングこそ最も大事なことなのです。

安易に価格を下げたりしていませんか?

価格を上げてみよう!

そして、その価格に見合った価値があることを
伝えることにフォーカスしよう!

これがあなたの最も重要な仕事です。

PS.
僕のお客さんに
羊毛フェルトでワンちゃんを作ってる
作家さんがいます。

彼女も少し前まで
すご〜〜〜〜く安く売っていました。

でも、最近価格を3倍くらいあげたんです。

そして、その価格に見合った商品であることを
伝える努力を頑張るようにしました。

何が起きたと思いますか?

今、忙しくて
数ヶ月待ちの状態になりました。

安く売ることは
あなたのためにも、あなたの会社のためにも
あなたの顧客ためにも、あなたの会社で働く従業員のためにも
誰も幸せにはしませんよ。

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