2017/06/22

最高のリサーチ方法

セールスライターにとって最も重要なスキルはなんだと思いますか?おそらく、ほとんどの人は

「そんなのライティングスキルに決まってるだろ?」

と答えると思います。実際私も、1年前くらいまではそう思っていました。でも最近になって、ライティングスキルなんかより遥かに重要で、かつ習得が難しいスキルがあることがわかってきました。

もっと極端な言い方をしてしまうと、例えライティングスキルがヘボくても、このスキルさえしっかりと身につけてしまえば、十分反応の取れるコピーは書けてしまうとも言えます。

では一体、ライティングスキル以上に必要なスキルとはなんなのでしょうか?

私が思うに、セールスライターにとって、圧倒的に重要で、かつ必要なスキルは「リサーチスキル」だと思うんです。なぜなら、コピーの”質”は、リサーチの”質”と”量”で全てが決まと言っても決して大げさではないからです。

例えば、顧客が何に悩んでいるのかわからなければ、コピーでフォーカスする顧客の悩みにもズレが生じてしまったりします。あるいは、どの感情がその悩みを引き起こしているのかがわからなければ、コピーの中でその感情をどう刺激して、顧客を導いていけばいいのかもわかりません。

それに、リサーチしないと、そもそもコピーは書けませんからね。

もしあなたが、この話にピンとこないのなら、スワイプがどうとか、ヘッドラインがどうとか、ブレットだのオファーだの言う前に、もう一度最初からコピーの事を学び直した方がいいです。それくらい、リサーチってのはコピーを書く上で、最も重要になってくるスキルなんです。家とかで例えるなら、基礎の前の地盤改良とかそういったレベルでの基礎中の基礎ってことです。

(基礎の打設をしっかりやっても、そもそも、それを支える地盤がゆるゆるだったら意味がないよってことです)

結局、リサーチはそのくらい重要なんだから、手を抜かずにしっかりやりましょうねって事なのですが、そのリサーチの中でも、特に私が最高のリサーチ方法だと思うのが顧客インタビューです。

確か、マスターソンかジェイかちょっと忘れてしまいましたが、そのレベルにいる超がつくスーパースターの誰かも「もし、たった1つのリサーチしかできないのなら、私は優良顧客へのインタビューをする」みたいな事も言っていましたしね。

そのくらい、顧客インタビューは最高のリサーチ方法だという事です。

でも、一言に顧客インタビューと言っても、実際にやってみるとこれがこれでかなり難しい。つい先日も、チーム楠瀬の外部案件で顧客インタビューをするために、私とインタビューチームのリーダーの小野さんと、山科さんの3人で顧客インタビューに回ってきたのですが、改めてインタビューの難しさと重要さを痛感しました。

そこで今回は、先日の実際にやってきた顧客インタビューの中から感じた、インタビュー初心者や、インタビューが苦手な人が、インタビューをうまくできるようになるために、まずは乗り越えなくてはいけない最初の3つの壁についてまとめてみました。インタビューがもっと出来るようになりたい人にはとても参考になると思いますよ!

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最初の壁:緊張

インタビュー初心者が、うまくインタビューできない圧倒的な原因がこれです。そうです。つまりスキルとか知識とか準備とかキャリアとか一切関係がなく、ただ単に、お客さんの前で緊張してしまって、質問したい事をど忘れしてしまったり、相手の答えに対して、緊張からちぐはぐな返しをしてしまったりして、インタビューがボロボロになってしまうだけの事なんです。

が、これって結構厄介です。

なぜなら、インタビューする相手は、基本、常に初対面です。初対面の人と緊張してうまく話せない人にとって、これを克服するのは相当しんどいはずなんですよね。

実際私も、人見知りの部類に入る人間ですので、初対面の人と話すのはあまり得意ではありません。なので、とても苦労しました。そして、これを克服するには、かなりの場数を踏んで訓練しました。私の場合だと、インタビューをたくさんさせてもらえるクライントに運よく恵まれたので、これまで60件〜70件くらいのお客さんへインタビューをする事で、半強制的に場慣れする事で克服しました。

つまり、場数をこなしてとにかく慣れるしかないと思うんですよね。だって、緊張してしまうって、もはや性格レベルでの事なので、人によっては、どうにかしようと思ってどうにかなる事ではなかったりしますから。

インタビューの時に緊張してしまう人は、下手くそでも恥をかいてもいいから、緊張せずにインタビューが出来るようになるまで、とにかく場数をこなしましょうという事です。

2つ目の壁:場の空気

何とか場数をこなし緊張せずに話せるようになったあと、大きく立ちはだかるのがこれです。

これは私も何度も経験しているのでわかるのですが、インタビュー中とにかく気まずい空気感が場を支配する事があります。まぁ、その原因は場の空気を作る役目のこちら側に全ての問題があるわけですが…とにかく、インタビューをしている私、インタビューを受けているお客さん、同行しているクライアント全員が居心地の悪い空気が流れ続けるんですね。

これかなりしんどい時間が続きます。なぜなら、その場にいる全員が「この時間が早く終わってくれ!」って思うような気まずい時間を過ごすわけですから…

この問題を解決するために、どうすればいいのかという事ですが、相手が話しやすい空気作りに徹するしかありません。というのも、こちらが居心地の悪い空気を感じる理油は、何を質問しても話が盛り上がらないからです。

で、話が盛り上がらない理由は、こちらの質問が悪いからなんですね。質問が悪いという事は、相手が答えにくい質問をしているという事です。盛り上がらなくて当然です。そうすると、ここから悪循環が始まり、こっちはもっと喋って欲しいから、質問の仕方や聞く内容が、共感もへったくれもない、尋問のような質問に知らず知らずのうちになっていってしまうんです。で、尋問のような質問になるから、相手もさらに答えにくくなったり、質問しているこちらに嫌悪感を抱くような感じになってしまい、悪い方へ悪い方へいってしまうんです。

で、こうした事になってしまう原因は、質問の質が悪い事も確かに理由の1つですが、もっと根本的な原因は、こちらが相手の話を聴いていないからなんです。

「エ?」と思った方も多いと思いますが、これは紛れもない事実です。私たちは私たちが思っている以上に人の話を聞いてはいても聴くことはできていません。言葉遊びのように感じるかもしれませんが、”聞く”と”聴く”の間には大きな違いがあります。

例えば、インタビューをするとき私たちは、相手が質問に答えている時に、無意識の意識でその答えに対し自分が次にどう質問しようかを考えてしまっています。残念ながらこれでは相手が話しやすい空気を作る事はできません。

あなたも経験があると思いますが、物凄く話がしやすい人っていますよね?で、思い出して欲しいのですが、自分が話をしているとき、その人は、心の底からこちらの話を聴いてくれていると感じませんか?自分が話した事に何を答えてくれたかとかではなく、真剣に話を聴いて理解してくれようとしているその姿勢に、話しやすやを感じていませんか?

つまり、相手が話しやすい場の空気を作るためには、まずは聴く事に徹する必要があるのです。なぜなら、繰り返しになりますが、自分が何を質問しようかばかり考えている人に、気持ちよく喋る事なんてできませんからね。確かに、インタビューで聞きたい事をより深掘りしていくために、インタビューの最中に質問事項を考える事も必要です。でもそれは、聴く事ができるようになってから、やれるようになれば十分です。

インタビュー時の場の空気が気まずく、どうにかならないかと思っているのなら、ぜひ”聴く”事に集中してみてください。自分が何を喋ろうか考えながら相手の話を聞いているときとは比べものにならないくらい、相手が勝手に喋ってくれるようになりますよ。

3つ目の壁:アイスブレイク

1つ目と2つ目の壁を乗り越えたら、そこそこのインタビューは出来るようになっているはずです。でも、そこそこです。

その理由は、こちら側にも、緊張や初対面の人と話がしづらいと感じる事があるように、インタビューを受けるお客さんもそれは全く一緒だからです。ですので、そうしたお客さんの緊張をほぐし、初対面でも話がしやすいようになってもらうために、こちらは限られた時間内で全力でラポールを築く必要があるんですね。

で、そのラポールを築くために、プロのインタビュアーがやっているのが「アイスブレイク」という手法らしいです。まぁ簡単に言ってしまうと、本題のインタビューに入る前に、ウォーミングアップ的な、軽い質問や雑談などで、お客さんとの距離を縮め、緊張をほぐし、お客さんが信頼して話してくれる状態を作るってことなのですが、1と2ができていない状態でこれをやろうとしても、基本無理です。

なので、インタビュー慣れしていない人は、まずは1と2をしっかり出来るようにすることから初めて、徐々にアイスブレイクを意識せずにやれるようにしていきたいですね。

例えば、インタビューの最初から、いきなり「どんな悩みがありましたか?」なんて、ストレートに質問に入ってしまうのではなく、なんでもいいので「今日暑いですね」でも相手が考えずに気軽に答えられるような会話からスタートするように意識してみるといいかもしれません。それを繰り返していけば、自然と意識せずにアイスブレイクの時間を設けるようなインタビューの仕方になってくると思いますよ。

まとめ

いかがでしたか?今回は、先日のインタビュー経験から感じた、インタビュー初心者が乗り越えたい壁についてまとめてみました。特に1のようにお客さんの前で緊張してしまう人は、誰がなんといおうと、緊張してしまうものは緊張してしまうわけですから、コツやポイントなんか関係なく、場数を踏んで乗り越えていくしかありません。

どんな事にも共通しますが、何かを上達したいのなら、とにかくやり続けることが一番の秘訣です。失敗しても失敗しても、諦めずにやり続ければ、超一流レベルになれなかったとしても、それなりに出来るようにはなります。あとは、その時間が人より長いか短いかだけの話なので、1度や2度の失敗で「自分には向いていない」と判断せず、ある程度は腰を据えて、チャレンジしてみてください。

インタビュースキルはそれをやるだけの価値あるスキルですからね。

ぜひ、たくさんのインタビュー経験をして、たくさん恥をかき、インタビュースキルを身につけてください。やり続けることさえできれば、そこそこのインタビュースキルは絶対に身につきますから!

 

PS
インタビューチームリーダーの小野さん曰く、インタビュアーのお手本は「マツコデラックス」だそうです。堅い話から始まっても、必ず最後には「あんた馬鹿だね〜(笑)」と言えるような関係を築き、相手が自分から本音を話してしまうようなインタビューができるマツコのスキルは超一流だそうです。マツコが売れ続ける理由は、強烈な外見の個性だけではなく、そうした人の心を掴んでしまう、マツコの人としての在り方が人気の秘密なのかもしれません。

PPS
インタビューで重要なのは「聴く」ことです。その「聴く」ことを無意識の意識でできるようになるためには、普段からこうした心持ちで関わる全ての人と接してみましょう。

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