2018/08/03

「レクチャーするな!ピクチャーしろ!」実際何をどうしろと…?

From:甲斐 慶彦

セールスライターのあなたなら、

「レクチャーするな、ピクチャーしろ」

という言葉は一度は耳にしたことが
あるのではないでしょうか?

言葉の意味はなんとなくわかります…

レクチャー=講義・教え込むイメージ
ピクチャー=描写

「教え込むな、描写しろ」

日本語に直訳するとこんな感じですが、

「じゃあ、実際何をすれば…?」

と、思ったことはありませんか?

実際、私も人のコピーをレビューするときには
「レクチャーになっているので、
もっとピクチャーするよう意識しましょう」

なんて指摘をすることがあります。

でも、自分も気を抜くと
レクチャーしてしまうんですよね…

つい先日も、
アイデアを形にする段階で、楠瀬さんに

「まだレクチャーが強いです。
 読み手が、あたかも自分自身でその結論に
 至ったかのようになることを意識し続けて
 挑戦し続けましょう」

というレビューをもらいました。

ん〜〜!ありがたい!
でも難しい!!

そこで今回は、良い機会だと思って
「レクチャー」「ピクチャー」について
ちょっと徹底的に調べてみました。

結構いろいろと出てきたので、
コピーライティングのスキルを
素早くレベルアップさせたい方にはオススメです。

まずは…

下手なコピーの正体「レクチャー」の意味を探ってみた

言葉の意味はわかりますが、じゃあどういったコピーが「レクチャー」で、どういったコピーが「ピクチャー」なのか?調べてみました。

こういったときは自分の頭で考えても仕方がありません。なので、私が「この人は凄い!」と思い、尊敬するライター・マーケターの方が書いたセールスレターをよく読んで「こういう要素かな」という部分を選び出して、まとめてみたので、これをシェアしてみたいと思います。

まず大前提として出てきた要素が「直接表現」と「間接表現」です。
また概念的なの出てきたな〜、と思うでしょ?

これこそ文章で表現するのが面倒くさいので絵を書いてみました。

こんな感じで、
「私」から「あなた」に意見を直接ぶつけるのが直接表現

反対に、
「あるモノ」を見せることによって「あなた」に自然とある考え方を抱いてもらうのが間接表現です。

そして、調べて見ると、一流のライターが書くコピーは間接表現だらけであることがわかりました。直接表現なんてほとんどなく、読み進めていると自然にモノゴトに対する「◯◯すべきだな」という信念が生まれてくるのです。

二流以下のライターと一流のライターの決定的な違いを感じた瞬間でした。

二流ライターのうち、下手になるほど直接表現が増える…
読んでてイタい表現だらけなんですよね。

一方、

一流ライターは間接表現を駆使して、いかに読み手に負担をかけることなく、新しい考え方を抱いてもらうか、に最新の注意を払っていることがわかります。

レクチャーすると何がいけないのか?

さて、なんで私たちコピーライターは「レクチャーするな」と言われるのでしょうか?そういえば、そんなこと考えたことがありませんでしたが、答えは非常にシンプルでした。

セールスレターを読むとき、
私たちは「読むのをやめようとしながら」読んでいる

このように、有名なセールスライターが格言を残しているのですが、レクチャーだと読み手が退屈しちゃうので、読むのをやめちゃうんですよね…。もうゲンナリって感じです。すると、自然とモノは売れません。モノを売れないなら、セールスライターの存在意義がありませんよね。

一流ほど、ここを腑に落としているので「とにかく読んでもらうこと」を最重要視した結果「レクチャーするな、ピクチャーしろ」という教訓になったんだろうと思います。

一方、ピクチャーするようなコピーは
「読むのをやめようとしながら」読んでいても、最後まで読み進めてしまいます。
最後まで読んでしまうと、自然にそこで取り上げられている商品が欲しくなり…買っちゃう…。これが一流のライターの仕事なんでしょうね。

う〜〜ん、やはりレクチャーするようなコピーからはさっさと卒業して、ピクチャーできるライターにならなければ…

何をすれば「ピクチャー」できるのか?5つの要素

さんざんもったいぶってきましたが、お待たせしました

これが全て、というわけではありませんが、私が調べてみた範囲ではこの5つの要素があるだけで随分「レクチャー」するコピーから「ピクチャー」するコピーに変換できそうです。順番に解説していきますね。

1. シーンを描く・エピソードで表現する

これが一番オーソドックスな方法のようです。

例えば、
ダイエットでウエストがマイナス12センチ!血糖値が異常値から平常値に戻りました!

と表現するよりも…

〜〜〜〜〜
ほんの3ヶ月前までパツパツだったジーパンが、今ではベルトの穴目一杯まで締めても、手が隙間に軽々と入っていってしまうくらい細くなりました。以前は常に200という異常値が出て億劫だった病院での血糖値検査も、今は110と正常値!看護師さんもこの3ヶ月の変化に大きく驚きながら、同時に感心してくれて、正直気分がいいです。激しい運動や食事制限なしに、こんな風になれたのはホソクナールZのおかげ…
〜〜〜〜〜

こんな風に表現する方が、断然イメージが浮かびますよね。
人はやはり、エピソードや頭の中で追体験できる情景が浮かぶと負担なく読み進めてしまいます。

「ピクチャーしろ」って言われたらまず「シーンを描けないか?」「エピソードを描けないか?」を考えてみるのが一番早いと思います。

2. とにかく具体的に、具体的に。五感を意識したコピーにする

「シーンを描く」に似ていますが、同じシーンを描くにせよ、「その中身で何を取り上げるか?」という点で、行動指針になってくれるのがこの教訓です。

例えば、
好きな時間に、好きな場所で、好きな人とできる仕事

という表現も、実は抽象的でシーンが思い浮かびませんよね。
そこで、これを五感で感じられる表現にすると、全然印象が変わります。

〜〜〜〜〜
私の仕事は、朝7時半、妻を最寄りの駅に送って帰宅してから始まります。
まず、Youtube で作業用のカフェミュージックをかけ、落ち着いたジャズ調の音楽を耳に、ネスカフェのバリスタでコーヒーを淹れます。ゴーッという音と一緒にコーヒーのいい香りが漂ってくるのが、私の仕事のスイッチです。暑い夏はこのコーヒーに氷と牛乳を入れ、まろやかな苦味のあるコーヒーを一口。真っ黒いタイプライターモードのパソコン画面に向かい、ライティングを始めます。
妻が有給をとったときには、ライティングの仕事を一旦脇に置き、買い物に出かけ、カフェでの食事を楽しみます。勤務時間に縛られず、通勤時間の苦痛もなく、好きな人と好きな時間の過ごし方ができるのがこの仕事の魅力です
〜〜〜〜〜

と、やはり五感を刺激するような文章だと情景が浮かびますよね。
これも「ピクチャーしろ」と言われた時に、まず意識したいポイントです。

3. コントラスト(比較)

とはいえ、なんでもかんでも具体的にシーンや情景が描けるわけではありませんよね。そこで、役に立つのがこの「コントラスト(比較)」。

人はナニカとナニカを比べることでしか、物事をきちんと認識できないそうです。
逆に、ナニカとナニカを並べておくだけで、抽象的なものでも、その意味をきちんと読み取ってもらうことができる、ということですね。

例えば、今回のように「レクチャーするな」というメッセージ
この言葉だけだと、あまりイメージできませんよね。そこでコントラスト(比較)。ピクチャーしている様子をたくさん用意することで、「こういったピクチャーじゃないもの」として、「レクチャー」の概念をハッキリとさせているのです。

4. 意見を語るな。事実で語れ

これも一流のライターのセールスレターを読むと一目瞭然でわかります。
二流以下のライターは「コレはこういうことです。つまりこういうことです。だから◯◯すべきなんですよ。」と論理でねじ伏せようとしてしまいます。

一方、一流ライターは自分の意見は分量としては申し訳程度しか表現しません。
代わりに、読み手が新しい信念を自然と受け入れてくれるようなニュースや新事実、問題の原因等を調べてきて示すだけなのです。

例えば…
「健康サプリは、添加物の量が多く、逆に健康を害する」というメッセージ。
これを意見を言わずに、事実だけで語ることができます。

〜〜〜〜〜
「アルファというサプリを飲んでいたAさんは、3ヶ月後生まれて初めてのアレルギーを発症しました」「ベータというサプリを飲んでいたBさんは、1年半後にこれまで一切発見されなかった腸内にポリープが20個以上発見されました」「ガンマというサプリを飲んでいたCさんは、半年間かけて徐々に皮膚にかゆみを帯びるようになり、今では皮膚炎の軟膏を常用しています」どのサプリも広告で謳っている健康に良い栄養成分は含まれていましたが、その一方で、オメガという有害な添加物が多量に含まれていたのです。そして、調査によるとこのオメガという添加物は市販されているサプリのおよそ847種類に含まれているのがわかりました
〜〜〜〜〜

と、こんな感じです。

もう自然とオメガという添加物がヤバいことがわかりますよね。
事実を並べているだけなので、読み手は「うんうん」と言いながら、読み進めるしかありません。そして、自然とオメガが自分たちに害を及ぼす成分であることを信じるようになるわけです。

5. 事実を詳細に語る → 感情をさりげなく添える

これも「事実で語れ」に似ていますが、もっと共感を持ってもらいやすい方法です。

例えば、
「ヒアリによって、私たちの生活が危機的状況に陥ります!対策のためにはヒアリバスターXが最適です!」と表現する代わりに…

〜〜〜〜〜
✅ ヒアリは日本のアリも駆逐してしまう生命力があります
✅ ヒアリの繁殖力は、ゴキブリの3倍。どんどん増えます。
✅ 厚生労働省の調査団も派遣されましたが歯が立たず、駆除が難航しています
✅ この前は農作業をしていた老人が噛まれて病院に搬送…6時間後に死亡しました
「これ、ヤバいと思いません?ウチの子ども外で遊ばせていいのかなって…」
「駆除はできませんが、噛まれるのは防げます。ヒアリバスターXという商品が…」
〜〜〜〜〜

と、こんな感じです。
事実を並べられて、そこに感情を添えられると一気に共感してしまいませんか?

「うんうん」と読み進めていく中で、感情を添えられるとそこにも「うん」とうなずいて自然と共感する関係が生まれるようなイメージです。

教え込むようなコピーよりもよっぽど、読み手が心の底から納得して商品を買ってくれそうですよね。

まとめ

いかがでしたか?

「レクチャーするな」と言われたときに、どこに着目すれば、自分のコピーを改善できるかを5つ書き出してみました。

  1.  シーンを描く・エピソードで表現する
  2.  とにかく具体的に、具体的に。五感を意識したコピーにする
  3.  コントラスト(比較)
  4.  意見を語るな。事実で語れ
  5.  事実を詳細に語る → 感情をさりげなく添える

ぜひともこの5つを意識してみてください。コピーが見違えるように上手になるはずです

今回、改めて調べてみてわかったことは「リサーチの重要性」です。

ここにあげた5つは、いずれも徹底したリサーチを行なってしか表現できない、ということがわかりました。「セールスライティングはリサーチが9割」という教訓をまた別の角度から教えられた感じですね。

大変ですが、これらをコピーとして形にできると
「いいのができたー!」という充実感に包まれます。

ぜひあなたもこれらを意識して、ライティングに取り掛かってみてください。
充実感を存分に味わえる制作物が出来上がりますよ

あなたが迷ったときには、またこの記事に戻ってきてもらえると嬉しいです。
私はさっそく、これらを意識してレポートを仕上げてしまおうと思います。
がんばるぞ〜〜〜

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