2017/07/13

【成功事例】2,000円のコストで1,500万円の家を売った方法

つい先日のことです。

工務店のクライアントからこんな電話がかかってきました。

社長
「宮川さん、あの家売れたよ」


「え?マジっすか?」

どういうことかというと…

今年に入ってから、工務店のクライアント先であるテストをずっと行っていたんです。でも、半年間、手を変え品を変えテストを繰り返していたのですが中々結果に繋がりませんでした。

というのも、昨年末に、より集客力を上げるためにモデルハウスを一棟だけ建てたのですが、そのモデルハウスがずっと売れなかったんです。

確かに、モデルハウスを建てたことで集客力は微増したのですが費用対を考えると(建築コストや維持費)続けるのはシンドイ感じでした。

なので、そのモデルハウスを処分するために、チラシで売ってみたり、DMを出してみたりと色々やっていたのですが一向に売れずに、クライアントと「これ、どうしようか・・・」みたいな感じになってたんですね。

で、そんなこんなで半年が過ぎやっと6月に実施したテスト施策により売れたわけです。

今回は、そのテスト施策を成功事例としてシェアしたいと思います。

なぜ半年間売れなかったのか?

なぜ半年間もの間、このモデルハウスが売れなかったのかというと、理由は簡単。

このモデルハウスは、クライアントの集客商品でもある、限定仕様(お得な特別仕様みたいなやつです)のモデルハウスでした。そのため、このモデルハウスを見て、気に入ってくれたお客さんが契約になったとしても、自分の好きなように建てたいわけです。

つまり、完成したモデルハウスを買っても、自分の好きなように建てても、価格は同じなので、モデルハウスを買う理由が一切ないんですね。

だったら、価格を落とせばいいじゃんって事になりますが、もともとが「お得」な仕様なので、できれば値引きはしたくない感じでした。なので、1年くらいは定価で売る努力をして、ダメだったら、価格を下げましょうと決めて、テストを繰り返していたんです。

これまで失敗したテスト一覧

そんなこんなでテストを繰り返したわけですが、ことごとく売れませんでした。実際にどんなテストをしたかというと…

  • チラシでの即売会×2回
  • 既存客へのDM×2回
  • 既存客へのニュースレターで販売のお知らせ×1回

こんな感じのことをしましたが、ダメでした。

特に2回やったチラシのうち1回は派手にコケて、集客すらもゼロ。「やっちまったな感」が半端なかったです…

ただ、これらの施策が全て無駄だったかというとそうではありません。モデルハウスこそ売れませんでしたが、契約になったお客さんもちらほらいたので、よかった部分もありました。が、それでも、当初の目的である

モデルハウスを売る

という目的は達成できませんでした。そこで次の一手としてやったのが…

休眠客へのアプローチ

これまでのテストは、全くの新規へのアプローチと、資料請求をしてくれたお客さんや、見学会へ参加してくれたお客さん等、何かしらで関係性がスタートしたお客さんへのアプローチでした。

で、ここでポイントになってくるのが、この工務店では、ファーストコンタクトがあってから、半年間何もコンタクトがなかったお客さんは、リストから外すようにしていたんです。

ですので、ファーストコンタクトから7ヶ月以上経ってしまったお客さんへは、モデルハウスを売るためのアプローチはしていなかったんですね。

チラシもダメ・DMもダメ・NLもダメとアイディアが完全に枯渇していたので、ダメ元で

「昔の見込み客にDM送ってみていいですか?」

と、社長へ相談。社長も「まぁ好きにやって」みたいな感じだったので、半年〜1年間コンタクトがなかった、いわゆる休眠客へDMを出すことにしたのです。

使ったスワイプは「お願いレター」

これまでの施策は、今すぐ売ることを前提でコピーを書いていましたので、今回は、2ステップ踏むことにしました。アイディアはこうです。

仮説

休眠客に対して、「これからもっとお客さんに喜んでもらえる家づくりをしていきたいから、モデルハウスを見た率直な感想を聞かせて欲しい」というオファーを出せば、何人かの人は、モデルハウスにきてくれるかもしれない。

そして、そこに来た人に、このモデルハウスを売っていること、今契約してくれたら、割引ではないオファー(エアコンがついているとか、テレビがついているとか)があることを伝えれば、もしかしたら、興味を持ってくれる人が現れるかもしれない。

そうすれば、このモデルハウスが売れなかったとしても、呼び戻しにもなるし、あわよくばそこから契約につながるかもしれない。

こんな感じのアイディアをひねり出したわけです。モデルハウスを売るためのアイディアとして、ちょっと逃げ腰ではありますが、これで行くことにしました。(ちなみに、感想をもらうためのオファーはつけていません)

そして、社長へ「オファーがないと売れないと思うので、何かつけられますか?」と相談し、オファーをつけることを了承してもらい、施策の実施が可能となりました。

(ちなみにオファーの内容は、各部屋のエアコン・ウッドデッキ・玄関のグレードアップの三点でした。)

まぁ、このアイディアをまとめると、お願いレターをスワイプしたDMを出して、呼び戻しをした後、オファーでお得感や緊急性を出しながらセールスするだけなんですけどね。

施策の内容

今回、このコピーを書くのに、せっかくなのでお願い型セールスレターのスワイプの大元を探したのですが、見つからなかったので、寺本さんが出している「お願い型セールスレター」のテンプレートをスワイプすることにしました。

ちなみに、このレターの大元は伝説のセールスライターと言われる、ロバートコリアーが大元らしいですが、どなたかご存知の方いますか?

話逸れたので、元に戻しますが、このスワイプはこれまでも何度かスワイプしているので、特に苦労することもなく、コピーは完成。

DMを送付するリストは、全部で24件だったため、「お願い」の想いをより伝えるために、工務店の事務員さんに、すべて手書きで書いてもらうことにしました。

もちろん、「え?」というリアクションでしたが、お願いレターを出すための”お願い”をして、なんとか書いてもらいました。

普通の便箋に手書きで書いて、封筒には「その後いかがですか?今回、〇〇様にどうしてもお願いしたいことがあり、お手紙を出させていただきました。読んでいただけたら嬉しいです」みたいな、超ストレートのコピーを書き、DMを送付。

結果、24件中3件の方が、モデルハウスに来てくれ、とても意義のある感想をいただくことができました。そして、その中の1件の方が、モデルハウス自体をとても気に入ってくれた様子で、1ヶ月ほどの商談期間を経て、無事契約となったのです。

ちなみにですが、契約後、そのお客さんへ「決め手はなんでしたか?」と、工務店経由で聞いてもらったところ、こんな理由が決め手だったみたいです。

  • モデルハウスの場所がちょうど探していた地区だったから
  • その地区で土地から家を建てるよりも、安かったから
  • 家自体も、求めていることを全て見たしていたから(収納・動線)

成果を出すために必要なのは質よりも量

今回、24通のDM(約2,000円のコスト)で、家が売れた成功事例をシェアしましたが、この記事を通じて、私がお伝えしたかったのは、成功事例そのものではありません。

私がお伝えしたかったのは、

セールスライターがクライアントに成果をコミットし続けようと思ったら、いかに施策の数をやらせてもらえる関係を作るか?

ということです。この記事内でも言っていますが、このモデルハウスを売るための施策は6回目にしてやっと成功しました。つまり、施策を1回しかやらせてもらえなければ、モデルハウスを売るという結果にコミットすることはできなかったわけです。

つまり、何度もトライさせてもらえる関係をいかに作るかが、非常に重要になってくるということです。

もちろん、一回一回の質を上げていくのはとても重要です。でも、毎度毎度うまくいくなんてことはありません。であるならば、いかに数を打てるか?いかに、数を打たせてもらえる関係性を作っていくか?これこそが、結果をコミットしていくために必要なもっとも重要な要素なのではないでしょうか?

もしあなたが、セールスライターとして独立起業し、「コンサル兼セールスライター」的な関わり方をクライアントとしていきたいなら、”数を打たせてもらえる関係性を築く”ということは、ライティングスキル以上に必要なスキルとなってきますので、この機会に、セールスライターの在り方をぜひ見直してみてください。

PS
この記事に、”楠瀬流”セールスライターの在り方が全て詰まっています。

>>>これを見て、セールスライターをあきらめてください

コメント

  1. 宮脇 博(パートナー養成会所属) より:

    北茨城市の宮脇です。8年間、注文住宅販売の営業を経験していたので、今回の宮川さんの成功事例は、セールスライターを目指している私にとってとても身近で、内容が良く分かるの成功事例でした。ある程度、実績と経験を積んだら地元の工務店に営業をするつもりでしたので、たいへん貴重な情報でした。ぜひ、活用させていただきます。有難うございます。

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