2017/04/12

実演販売士に学ぶ、セールスライティングの極意

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最近、ウチの長男(10歳)がメチャクチャ食い入るように見るテレビ番組があるんです。それは

”通販番組”

テレビのチャンネルを回して通販番組がやっていると、必ず見るんですね。そんな長男を見て、「血は争えないな〜」「将来スーパーセールスライターになるんじゃね?」なんて思いながらも・・・でも、ポカーンと口を開け、ときおり鼻をほじりながら食い入るように通販番組を見ている長男の姿を見て、「やっぱないな」と将来が心配になったり・・・

ちなみに、ウチの長男はものすごく天然なんです。この間も、私が長男と同じ年くらいに見た映画の話をしていた時、「ロボコップは面白かったな〜」と言ったら、

「え、何?コップロボ?」と真顔で聞き返してくるんですよね。

で、「いやいや(笑)ロボコップだから」と再度言うと、「え?コップポーン?」と言うではありませんか・・・

ロボコップがポップコーンの仲間だとでも思ったのでしょうね。それにしても、”ポップコーン”じゃなくて”コップポーン”て・・・まぁ、そんな天然さんなんです。

そんな長男がつい先日も通販番組を見ていたので、一緒に見ていたのですが、その時の内容が、セールスライターにとって、とてもためになる話だったので、シェアしたいと思います。

1個2000円の洗剤を1日で2000個売った実演販売士の話(しかも対面販売で)

そのテレビ番組は、単純な通販番組ではなく、実演販売士を取り上げるコーナーだったんです。確か朝の情報番組だったと思うんですが・・・

その中で、1個2,000円の洗剤を一日で400万円売った人が出演していたんですが、やっぱすごいですね。勉強になります。ちなみに、テレビ通販ではなく対面販売での売上なので、余計に凄いな〜って思って見ていました。

で、やってたのが、温泉にあったもうわけわからないくらい汚れた鏡を、洗剤で簡単にキュキュキュッと落としちゃう。力は一斉要りません。アラ、こんなにキレイに!みたいな感じでやってました。他にも、どうすんのみたいな汚れ方をした色んな物をメッチャ綺麗にしてました。

当然、その洗剤の成分とか、見てる人が求めていない特徴などは一切口にせず、ただひたすら「こんな汚れもチョチョイのチョイ!でこんなに綺麗に!」みたいなデモンストレーションを繰り返し、それを目の前で見せ、疑似体験をさせる事を繰り返してました。確かに私も、何に使うかわからないけど欲しくなってしまいました(笑)

でも、ここまでは、ほとんどの実演販売士がやっていることです。というよりも、デモんストレーションを繰り返すのは実演販売の王道ですよね。みんながやっている。でも、この人の凄いところはその後だったんです。

最後の一押しは〇〇するだけ

ここで質問です。もしあなたが、この実演販売士だったとしたら・・・ひとしきりセールストークが終わったあと、最後の一押しのためにどんなセールストークをしますか?

デモンストレーションを繰り返し見て、極限まで高まっているお客さんの「欲しい」という感情を、実際の購入という行動に繋げる。コピーにとってとても重要な部分です。セールスライターなら腕の見せ所ですよ!

普通に考えれば・・・

「こんなにすごい〇〇が今ならなんと1個2000円!2000円でお買い求めいただけちゃんです!でも、待ってください。今日は〇〇限定で、特別に1個おまけして2個で2000円!2個で2000円です!どうです奥さん?これで油がびっしりの換気扇も、ナンチャラカンチャラも直ぐに、ほら!こんな綺麗にすることができるんです!でも、この限定〇〇は番組終了後〇〇時までにお申し込みいただいた方限定になります。いますぐお電話ください。お電話番号はフリーダイヤル・・・」

おろらく、セールスライターなら、こんな感じのセールストークを組み立てますよね?DRMなんて今すぐ買ってもらってなんぼなわけですから。実際に、ジャパネット高田の通販番組の最後の一押しは、ほぼこんなセールストークで組立てられています。でも、その人は違ったんです。実演が終わったら、、、

しゃがむんです。

何かを探す風にして、ただしゃがむだけ。そうすると、見てた人が自然と商品を手に取るそうです。1人が手に取ると、それに呼応するように、また一人、また一人と商品を手にするそうです。

で、ある程度人だかりができたところで、何事もなかったかのようにおもむろに立ち上がる。すると、

「これって〇〇でも使えるの?」みたいな質問があって「もちろんですよ!」と答える。「じゃあ1つ試しに買っていくわ」と1人がお買い上げ。もう後は「私も1つ」という声が連鎖し、結果みんなが買っていくんだそうです。

「いかがですか?」のような買ってください的な言葉は、一言も口にせずしゃがんで売れちゃうってすごいですよね?

まぁ、おそらくこの方法は、この人だからなせる技だと思うのですが(雰囲気や喋り方、高揚や間の取り方など)それでも、最後の一押しとして「しゃがむ」ことで爆発的に商品を売ってしまうって、意味がわからないです。

実演販売士に学ぶセールスの極意

番組の最後に、司会者がその人に実演販売の極意を教えてください、みたいな質問をしていました。

その人が言うには、対面での実演販売って、最初の一個が売れればあとは釣られて買ってくれるそうなんです。でも、その最初の一人がメチャクチャ難しいらしいんですよ。

普通の販売士だと、売れないのが怖くてついつい買ってくださいを言っちゃうらしいんです。結果、せっかく実演販売というデモンストレーションで人だかりを作ったのに、お客さんが引いちゃうみたいなんです。だからその販売士の人は、「買ってください」「いかがですか?」は絶対に言わずに、お客さんに逃げ道を作るって言ってました。

対面での実演販売を20年近く続けている、その世界のトップに上り詰めた人の言葉にはとても説得力がありました。

このことからセールスライターは何を学べるか?

今回ご紹介した実演販売士の事例から、私たちセールスライターが学べることはたくさんありますが、特筆すべき点としてはやはり「売り込まない」ということではないでしょうか?

というのも、人は売り込まれるのが大嫌いです。あなたも経験あると思いますが、洋服屋さんで店員の人が近づいてきて「試着できますので良かったら・・・」なんて声をかけられた日には、一目散にその店を後にしますよね?

それと一緒で、この実演販売士は、「しゃがむ」ことで、お客さんが実際の商品を手にとれる状態を意図的に作り出し、最終的な「これ欲しい」という感情のスイッチをお客さん自身で押してもらうようにしたんですね。結果、「いかがですか?」を言わずに、たくさんの商品を売っていたわけです。

私たちが書くセールスレターも、「買ってください!買ってください!」がダイレクトに感じられるコピーは、あまり読んでいて気持ちのいいものではありませんよね?そうではなく、売れるレターは必ず「あたかもお客さんが自らの意思で商品購入の決断をしたかのように導く」ように設計されています。

そうしたコピーを書くためには、お客さんの感情を正しく理解する必要があります。そのためにも、私たちセールスライターは、人の感情を常に感じられるようにならなければいけないですね。

今回の実演販売士は、そのために「しゃがむ」という事をしたわけです。

普段、何気なく見ている広告やコピー、雑誌やテレビ番組はもちろん。電車やカフェで隣の人が話している会話など、全てが学びの対象です。どんな感情に影響を与えようとしているのか?どんな順番でどんな感情を刺激しているのか?どんな時に何を言われたら人はどんな感情になるのか?

セールスライターとして生きていくのなら、そうしたことを常に学び、感じ続けたいものです。

 

PS
この番組を見終わった後、購入のための電話番号を長男がメモしていたのですが、見てみないふりをしました(笑)

PPS
先日の桜井さんの記事で、感情を感じるためのエクササイズを紹介してくれています。とても参考になるのでこちらも合わせてお読みください。

>>>星野源「いのちの車窓から」を分析してみた

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