麻雀が強い人はマーケティングに向いている

From:桜井啓太
恵比寿のオフィスより

あなたは麻雀できますか?

実は、僕は割とできるんです。ただし点数計算はあんまりできませんが…。

スマホでできる有名な麻雀ゲームに、「天鳳(てんほう)」というのがあります。どうしても暇な時にポチポチやっています。言っておきますが賭けはしませんし、雀荘にも1回しかいったことはないんですけどね。

別に勉強とか特訓を死ぬほどやっているわけではありません。ただ「科学する麻雀」という名著があるので、それは繰り返し読みました。

「科学する麻雀」のすごいところは、勘とか流れとかを全て否定し、統計的な正解を導き出していること。

例えば先制両面テンパイは即リーで間違いないとか、カンチャンのときは数巡待っていいとか、そういうことが大量の対戦結果を分析した結果、導き出されているのです。

(麻雀に詳しくない方は何のことやらかもしれませんがもう少しお付き合いください)

僕はそれに従って、法則通りやっているだけです。その結果、割と勝っている方だと思います。上の画像が僕の対戦成績です。まだ100局ちょっとではありますが、平均順位2.41というのはそこそこ勝っている人だそうです。

1、2、3、4位をまんべんなくとると平均2.5です。だから2.41たって、ちょっとの差のように見えてしまいます。

ところが2.3で雀荘トップレベル、2.2だと化物だそうです。0.1違うと、ぜんぜん違うんですね。マーケティングで言えば、コンバージョン率が1%違えば別のビジネス、といったところでしょうか?

さてこの麻雀。自分は「マーケティングマインド」の訓練だと思ってやっているという面もあります。マージャンとマーケティング。なんとなく字面も似てますからね。

…もちろんそういう話ではなく、取り組む姿勢に共通点があるんです。その理由は、、、

強い人でも余裕で負けるから

まず言えるのは、強い人でも余裕で負けるということで。マーケティングやセールスライティングも同じですよね。優秀なセールスライターでさえ、「2勝2敗6分」だと言います。つまり確率は2割、引き分けを差っ引いても2勝2敗の5割に過ぎないのです。

麻雀も先ほど説明したとおり、そこそこ強くなったところで2.5が2.4、2.3になる程度なわけです。冒頭の画像を見ていただければ分かるように、僕は和了率(上がれる確率)が21.8%に過ぎません。僕より強い人でも、7割くらいは上がれないくらいじゃないでしょうか。

だとしたら、いかに勝つかよりもいかに負けるかのほうが大切です。だって、負けるときのほうが数が圧倒的に多いのですから。負けるにしても点差を抑えるとか、せめて何かを学び取って負けることが大切というのが、マーケティングと同じところです。

僕がやっているウェブマーケティングでも、数字の良し悪しに関わらずキャンペーンが終わったら何が良くて、何が悪かったかをしっかり分析します。そこから次にどう活かすかとか、新しい仮説を立てたりしてやっていきます。

かといって努力なしでは勝てないから

では、運任せなんだから適当にやったって同じなのでしょうか?

そんなことはありません。強い人は長期的には必ず弱い人よりも成績が上になります。統計的にきちんと違いが出てきてしまいます。ちなみに長期とは麻雀で1000局くらいだそうです。

どうせ負けるからといって適当にやるのでは、いつまでたっても勝てるようにはなりません。負けるにしても1局1局にベストを尽くさなければいけないのです。

「かなりの確率で負けると分かっているのに、全力を尽くす」これはかなり難しいことだと思います。でも、それをできるかできないかで長期的な結果が絶対に変わるのです。我慢、忍耐、努力です。あれ、マーケティングというより人生ですね、これ。

マーケティングでは、新しい商品を売るときなど、うまくいくかどうかわからないものをやることがたくさんあります。「テストだから」と考えすぎないようにすることはありますが、かといって手抜きをするわけではありません。

「その時考えられるベスト」を尽くしてはじめて、次への課題が見えてくるだけです。そこで手を抜いていたら、典型的な「やればできると思い続けていつまでも本気を出さない」みたいな人になってしまいますので。

慢心=死だから

ルールや原理を守るということです。

麻雀では、どうしても欲が出てしまうことがあります。例えば「科学する麻雀」では、誰かにリーチをかけられ、自分がまだ遠ければ、降りるべき(自分の手を崩してでも敵の当たり牌を出さないよう逃げること)と決まっています。

このルール、意外と守れないんです。たとえ誰かに先制でリーチを仕掛けられても、慢心が抑えられません。「どうせ当たらないだろう」とか、「自分は12000点とれそうだから勝負しちゃおう」とか。

統計的に「こうだ」と決められているのに、その時の自分の気分に負けてそのルールを破ろうとしてしまうのです。それで負けても、当然のことです。

セールスライターは、どうやら「オリジナル」を過信する傾向にあるみたいです。「上手くいったセールスレターをスワイプしろ」と言われているのに、オリジナルで作り変えちゃう。

確かに人のものをそのままパクるだけでは味気ないですし、自分の存在感を出すためにスワイプに口を出したい気持ちもわかります。ですが僕たちは趣味ではなくビジネスをしています。ライター個人が気持ちよくなるためにスワイプを捻じ曲げていては、うまくいくことはありません。

先制リーチされたら、涙を飲んで降りるんです。楠瀬さんに「書き直し」と言われ、数多のレターが「ゼロ」から書き直しになるのが現場なのです(笑)

マーケティングはスキルよりもマインド

もちろんスキルは高め続ける必要があります。ですがそんなことよりも、マインドを鍛えたほうが最初はレベルアップが早いとさえ思います。

というか、正しいマーケティングマインドを持てていない人は、この業界に長く居続けることはできません。抜けていく人はたいていが「忍耐しきれなかった」と個人的には感じています。

「もう少し、無心になって続けてみたほうがいいのに」と毎回思いますよ。

もしよかったら、一緒にマーケティングマインドを鍛えに雀荘に行きませんか?

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