初めての記事の執筆作業録

はじめまして。
今月からThe Sales Writerの執筆陣に入ります。
角剛典(すみ たけのり)と申します。

セールスライターをやっています。
クスノセ・アンド・カンパニーで。
そしてほぼ、ネット広告だけを担当してきました。
約2年間もの間。

なので、タイトル通りです。
初めての記事執筆です。
だからと言って、

「初めてなんです」
「いい感じになるか自信がありません」

のような、意図はありません。

ただ、せっかくの初めての経験です。
何をしたのか、何を意識したのか。
あるいは、無意識だったものの、振り返ってみればどういうことだったのか。
そう言った内容を、共有できれば、と思いました。

ついにやってきた、年貢の納め時

さて、まずは事の起こりから。
2018年12月4日。
17時07分に、スマホの通知音が鳴りました。

最近は、チャットツールが発達していていいですね。
おかげで、遠隔地にいるメンバー同士で仕事ができるわけですが。
通知音がある場合、わりと急ぎの可能性もあります。

そういうわけなので、何のことかと開いてみると……

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うえた さん
お疲れ様です。
お願いがあります!
The Sales Writerについて、今月より月1回でいいので、
記事を執筆していただけないでしょうか?
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すみ
わかりました~
なんか、書いてみます。
初稿なので、内容は、大目に見て下さいませ~。
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うえた さん
記事内容は、特に細かく指定はしませんので自由に書いてください。
人の悪口とかかかなければ大丈夫です!
お受けいただき、ありがとうございます!m(_ _)m

 

こうして、The Sales Writerの執筆陣に入りました。
2017年の7月頃から、約1年半。
スルーし続けてきたのも、これでおしまいです。

安請け合いしてからの後悔……

12月10日公開予定。
The Sales Writerの執筆陣には、ルールがあります。
入稿は、前々日まで。
つまり、12月8日まで。

後4日もあるじゃん?
いいえ、違います。

編集作業。
これが最大の敵です。
これだけは、書いてすぐにはできません。
自分の頭を冷やす期間が必要です。

しかも、webページです。
web上に公開するための作業があります。
ブログを作ったことがある方なら、ご存じのはずです。

つまり逆算して、

・12月8日、webでの体裁まで含めた編集完了。
・12月7日、webでの実装を大体終わらせる。
・12月6日、記事の文章の編集を終わらせる。
・12月5日、記事の文章を通しで書く。
・12月4日、記事の筋書きを作り終える。

なかなか、きつめのスケジュールです。
しかも、これでも、楽観的なスケジュールです。

一回書いただけで、それが公開に耐える。
まあ、ないです。
大体、数回の手直しが必要です。

と言うか、手直しで済めば、まだ幸せです。
最悪、全部捨ててゼロからです。

ああ、もうちょっと後にしてもらえばよかった。
と、安請け合いした後に思ったのです。

気を取り直して、準備開始

嘆いていても始まりません。

まず、メルマガのタイトルと、開封率の数字を見ました。
反射的にやっていた行動のひとつです。
現状、The Sales Writer記事の訪問者は、ほぼメルマガ経由ですから。

メルマガの開封率は、大雑把に言えば、

・リストとの関係性(このメールを送ってきたのは誰か)
・タイトル自体の引き(このメールには何が書いてあるのか)

の2つで決まります。
前者は、記事の内容には関係ないですが。
後者は、記事の内容、その方向性を決める役に立ちます。

とは言え、ひとつの疑問が。

記事系メルマガの最大の敵

メルマガの開封率を眺めていると、ある傾向が見えます。
ある条件で、記事ページに誘導するメルマガの開封率が下がります。
それも、タイトルによらず。

その期間を振り返ると、原因が見えてきました。
それは、商品・サービスの販売を仕掛ける、ローンチ期間。

特に、気合が入っていますからね。
ローンチ用メルマガのタイトル。
正直なところ、太刀打ちできないでしょう。
記事のリード部分を転写しただけのメルマガでは。

記事の内容以前の問題です。
そもそも、読まれない。
記事が読まれるためには「メルマガが開封されて」「リンクを押してもらう」必要があるのに。

とすると、自分が書く記事は、その影響を受けないのか。
とても、気になりました。
そこで、確認してみました。

もう、笑うしかない。いや、ネタにするしかない。

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すみ
12月10日、ローンチと、かぶってないすか?
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うえた さん
10日はローンチとかぶってますね。
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すみ
マジですか。
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うえた さん
マジです。
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すみ
なるほどです~
では、読まれなかった言い訳に使いましょう(笑)
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うえた さん
^^;

 

心にもないことを言うのは、まあ、趣味です。
大変に、悪趣味ですけどね。
うえたさん、ごめんなさい。

それはそれとして。
案の定、ローンチと競合します。
大きく、やる気がそがれる原因ですね。

ただ、こうも思いました。

「ここまでの一連のやり取りも、ネタにしてしまおう。」

発想の転換と言うやつですね。
ままならない話は、ネタの鉄板ですから。

こうして記事の内容が決まりました。

内容・ストーリーボードは、ほぼ固まったので。
後は、タイトル決めの部分だけです。
そこを、切り出せばいいです。

ストーリー、実話の便利なところは、これですね。
構成を考えなくても、筋書きができているので。
これで、もう大丈夫だろう。

……そう思っていた頃が、私にもありました。

没原稿が止まらない

告白します、これ、6つ目の原稿です。

ちなみに、ひとつのタイトルで5回修正した、と言う話ではありません。
1つのタイトルごとに、文章の調子を変えて、原稿を書きました。
その、6番目のタイトルでの原稿、と言う意味です。

水面下では5つの原稿が屍(しかばね)をさらしています。
タイトルの候補は、変更の大小含めて、50近くやりましたね。
さすがに、100はいかなかったので、まだまだですが。

タイトル全部、説明されても困りますよね。
と言うか、私も説明したくありません。
ついでに言うと、尺が足りません。

なので、本文を書いたものだけ、簡単に。

死んだ原稿1:「誰にも読まれないコピーの条件」

ネタにしようと思った瞬間に出てきたアイデアです。
非常に、素直な流れだとは思いますが。

本文を書いてみると。
まあ、煽っています。
開封率がゼロなわけがないです。

ただ、最大の理由は。
自虐ネタがうっとうしいのでやめました。
ことあるごとに、

「どうせ読まれませんから」

と挟み続けるのです。

「コピーの一貫性」のための演出です。
そうやって、一貫性をもたせ続けた結果……
うっとうしさが増幅されました。

本当に。
うざいことこの上ない。
そんな理由で、没になった原稿です。

死んだ原稿2:「はじめての記事のページのライティング」

フロム「はじめてのおつかい」
子どもがはじめて何かをする様子は、微笑ましいですね。
特に、やる気を出していて、頑張っていると。

ただ、いい年こいたおっさんに、微笑ましさなど求めていません。
そもそも、やる気そがれていますし…

何より、実際に本文を書いてみると―
初々しいと言うのは、似合わないと感じました。
今度は「初めて」を、連呼しすぎてうっとうしい。

そういうわけなので、没になりました。

死んだ原稿3:「【非公開予定?】The Sales Writer史上、最も雑な記事」

完全に、タイトルでの煽りに走り始めました。
何を、血迷っていたのでしょうか。

違うと思いつつも、原稿書いてみて。
編集の価値なし、と判断して没。

死んだ原稿4:「初めて記事を書いたライターの1日でライティングした方法が雑すぎてひどい」

そして、スワイプしてみる。
タイトルそのものは、そこそこキャッチーかと思いつつ。
書いてみると、しっくりこない。

初めてなのに1日と言う意外性。
方法と言う模倣可能性の暗示。
雑と言うハードルの低さの暗示。
ひどいと言う怖いもの見たさ。

タイトルには、いろいろ織り込んだつもりです。

これが没になったのは。
まあ、イラッと来たからです。
理不尽な理由ですね。

この段階では、感覚的に受け付けなかったので。

死んだ原稿5:「【閲覧注意】この記事を一文字で表すと―「雑」」

時事ネタのパロディで攻めてみました。
もう、12月ですからね。
そろそろ、今年一年を一文字で表すと、と言うのが出てくるかと。

ただ、この「雑」と言う概念が最大の敵でした。
文字通りの「雑」音でした。
うまいことを言いたいわけではないです。
たいしてうまくもないですが。

と、あれこれ書いてから、考えてみました。
ここ一連の、なぜか自分で下げるタイトル。
これって保険なんですよね。

自分で落としておいて、期待値下げとこう、という。

一見、ヘラヘラしながら、対応している感じで運んできましたが。
重圧・不安感って、やっぱりあるんですよね……
そして、そう言うの抱えていると、文面に出てきてしまう…

文章って、怖いですね。

あと、もう一つの雑音は。
ネット広告担当者、としての自意識です。

正直、

「いい感じのタイトルにしてやろう」

と言う心の雑音があったわけです。
そういうわけなので、これも没にしました。

そして、余計なものを落として―

今回の原稿:「初めての記事の執筆作業録」

と、なったわけです。
キャッチーさは、ありませんが。
もうとりあえず、自覚した雑念は、全部放り出してしまおう、と。

結局、どんなタイトルであっても、中身は作業実況です。
もう、そのままでいいじゃないか、と。

こうして、タイトルが決まりました。
後は、タイトルに合わせた調子で、本文を書くだけです。

さいごに

今回は、記事を書きながら、禅問答をしていた感覚です。
煩悩との戦いと言うか、雑念との戦いと言うか。
もし、セールスライターをやめることになったら、僧侶になってもいいかもしれません。
今回の経験を活かして。

反省もいろいろあります。
最大の反省は、アイデアの作りこみ、洗い出しに時間をかけるべきでした。
タイトル決め、本文を書く前に、何とかなるかもしれません。

そういうわけなので、次回、実験してみます。

なお、文字数の指定、2000文字程度です。
軽く、倍を超えてしまいました。
こちら、反省する気はありません。

でも、次回から気をつけます。

それでは、またお会いしましょう。
あと、少し早いですが、よいお年を。

P.S. 自己紹介がザックリすぎでした…こちらでは、もう少し詳しくさせていただいています。