2017/12/06

セールスライターは何に金を使っているか

From:桜井啓太
恵比寿のオフィスより

2017年も、残すところあと1ヶ月。

そろそろ「一年の終わらせ方」を意識する時期になりました。

12月というともちろん年末だから忙しいです。しかし多くのセールスライターにとっては、「別の意味で」忙しい時期でもあります。

特に、それまでの「雇われ社員」から「起業独立」にキャリアチェンジしたセールスライターは…

「確定申告」

という一大イベントの準備をしなければいけません!

今日はその前に立ちはだかる一つの壁。確定申告のための準備段階として、セールスライターの「経費計算」について暴露したいと思います。

今さら聞けない「確定申告」とは?

セールスライターに限らず、個人事業主という働き方をしている方なら全員が確定申告をしなくてはいけません。その他、複数の勤務先があるような方も確定申告の対象です。なので副業をしている方も確定申告の義務があります。

1つの会社に勤めている社員の方には確定申告をする必要がありません。なぜなら会社が代わりに「年末調整」を行って税金を計算してくれますし、「源泉徴収」という形で税金を払ってくれているからです。

ところが個人事業主はこれを自分でやらなくてはいけません。その作業を「確定申告」といいます。

収入を申告しないと税金を払う必要はありませんが、それは「脱税」になってしまいます。また、きちんと申告しないと社会的に収入を証明する手段がありませんので、各種ローンが下りにくいというデメリットもあります。

経費をきちんと計算しないともったいない!

しかし、個人事業主は売上金額がまるまる懐にはいる(=所得になる)わけではありませんよね。

あなたがセールスレターを書いて10万円をいただいたとします。しかし、セールスレターを書くために必要な出費をしていたはずです。例えば顧客インタビューをしたならそこまでの交通費やカフェ代など。

こうした出費は、「損金もしくは経費」として、売上額からさっぴくことができるのです。

また、経費は「セールスライターとしての活動全般」に関わるものも算入できます。例えば事務所の家賃や携帯電話代等です。仮に自宅で仕事をしている方でも、ちゃんと仕事に使っているのであれば家賃の一定割合を経費にすることが可能です。

領収書をとっておかないと認められない!

ただし、経費はきちんと「領収書」を残しておかないとダメです。厳密には確定申告時はいらないのですが、後々「税務調査」が入ったときに用意できないと「追徴課税」といって後から税金を支払わされます。

ちなみに領収書は紙ではなくデータ保存も認められています。しかるべき書類の提出が必要ですけどね。

年末あるある

で、経費計算の件。

多くの方が「領収書をとっておけばいいや」という結論に至ります。領収書さえあれば、あとで計算することが可能だからです。

しかし、だからといって一年間放っておいた結果がこちらです、、、

↓ ↓ ↓

見る人が見たら絶望する眺め

どーん!

これらの1枚1枚を、

  • いつ
  • どの取引先に
  • 何の経費として
  • いくら支払ったか

というのを帳簿に記録していかなければいけません。

もちろん近年になって紙の帳簿で管理している人はいないでしょう。パソコンの会計ソフトがずいぶん発達しているからです。

とはいえ、ちりも積もれば山となる。すべてを入力して、税金計算をして、出力して提出となるとまる1日はかかるでしょう。

確定申告はだいたい毎年2月16日〜3月15日が期間です。書類はこのあいだに提出すればいいので、正確に言うと年明けから始めても間に合います。

ですが、もしあなたが年度末である2〜3月に丸一日潰すようなことをしたくないと思ったなら、、、ぜひ今のうちから準備しておきましょう。

セールスライターの経費

ここでは、セールスライターとしてどんな経費が出ていくのかを、領収書の束とともにご覧になっていだだこうと思います。

クライアント先を訪問するための旅費交通費

僕はセールスライターとして出張がたまにありますので、その度に新幹線や飛行機に乗ります。こうした交通費も、もちろん経費です。仕事で行くわけですし。

僕は東北・北陸新幹線が多いです。たまに上越と東海道新幹線もありました。今年は福岡に飛行機で行ったので、そちらも旅費交通費です。

たまにですが、タクシーにも乗ります。地方で乗ることが多いですね。特に始めていくような場所だと、「ちょっとの距離だから歩こう」が致命的な判断ミスになることもあります(笑)余裕がないうちは、タクシーが安心な場合があります。もちろん、交通渋滞の可能性もありますけど。

車で通勤している方は、ガソリン代や高速代を計上可能です。

ホテル代は旅費交通費に入れる

出張のために必ず必要になる経費として、ホテル代があります。こちらも旅費交通費に算入することができます。

ちなみにですが、日帰りで出張をしようとすると一日の中で「移動→打ち合わせ→移動」となり、なかなかキツイです。理想は「前後泊」ですが、それは経費がかかるのでなかなか難しいですよね。

その場合は打ち合わせ時間にもよりますが「前泊」がオススメ。なぜなら、余裕をもってクライアント先に行けるからです。当日朝移動だと、遅れたら終わりです。電車が動かないというケースもあります。

打ち合わせや付き合いで使う交際費

「誰かとお店で飲食した」

仕事関連であれば、これは交際費という経費として計上できます。

あなたが個人事業主であれば、法人よりも交際費が使いやすいです。なぜなら、個人事業主の交際費は「上限がない」からだそうです(法人は上限があり、かつ全部が計上できるわけではない)。

具体的な使い方としては、単純に「クライアントと飲みに行った」というのは交際費になります。もちろん、案件についての打ち合わせや顧客インタビューをカフェ等で行ったときも、コーヒー代等が交際費となります。

あと厳密には、セミナー後の懇親会の費用も入ります。自分が支払った金額分の領収書はもらっておくと良いでしょう。

飲み屋さんに「領収書を5000円ずつ10枚に分けてください」といったように伝えれば、支払総額以内の金額なら領収書を分けてくれます。面倒くさそうですけどね。

こないだ買ったあの教材も経費!新聞図書費

本を買ったら、だいたいは新聞図書費にできます。

セールスライティングやマーケティングの解説本はもちろん入ります。他にも、何か教材的なものを買ったらここに算入できます。リアルのセミナーに出席したような場合は、「研修費」という別の項目がありますね。

何もマーケティング関連の本じゃなくても算入できます。小説などでも事業に関係があるのならOKです。セールスライターにとって、文学も参考になる場合がありますから。

とはいえ、何でもかんでも、とやってしまうと限界が来るかもしれません。あくまで「事業と関連していると言える」場合のみです。

必須のパソコンなども経費

セールスライターはパソコンを使って仕事をします。なので出費としてはパソコン関連が多いです。

僕の場合、電源やライトニングケーブル、ヘッドホンやマイク、文房具です。

パソコンそのものやスマホも参入することができます。ただし10万円を越えるものは「減価償却」が必要です。これは簿記で詳しく習いますが、最初のうちはよくわからないと思います。実際にいざ10万円以上の買い物をしたときにまた考えてみましょう。

店舗ビジネスを手伝うと良く発生する経費:荷造運賃と印刷代

ここまで切手を買い込んでいる30代男性(僕)はそう多くはないでしょう…。それも、季節の花や野菜、キティちゃんなどのかわいいイラストが入った切手を、です。

これらの領収書は、だいたい「切手代」です。僕は美容室の集客を手伝っていましたから、はがきDMを発送する機会がかなりありました。

ただしこういう経費は、クライアントの代わりに一時的に立て替えているという側面が強いです。実際はコレに相当する分の売上をクライアントからいただいています。でもまあ、帳簿上は経費になっています。

そしてもう1つ。これだけセブンイレブンのコピー機を使っている人間も僕くらいでしょうか?(笑)

チラシやニュースレターを作成した場合、クライアントに原稿を確認してもらいます。PDFデータで送ることももちろんありますが、それだと「よくわからない」って言われることが多いのです。

だから印刷して持っていきます。ところが僕はカラーのプリンタを持っていないのです。というわけでセブンイレブンの「ネットプリント機能」を使って印刷し、持って行きます。

ここまで使うのなら、プリンタを買っても良かったかもしれません。

ところでこのコピー代(消耗品費)、金額がかなり小さいのです。普通のコピーなら10円、カラーでも1枚60円くらい。当然ですが、領収書の額面も10円単位です。

その金額のために1枚出てくるのも申し訳ないし、それを入力するのも面倒くさい…。死ぬほど店員さんに両替をお願いしてきました。やっぱプリンタは買ったほうがいいかもしれない(笑)

事務所としての自宅も経費

自宅で仕事をしているのなら、家賃も立派な経費です。画像のように、電気代やガス代も経費になります。さすがに家賃は引き落としなので領収書はありませんでした。

ただし、全額というわけにはいきません。100%仕事にしか使わない事務所家賃ならそれでもいいですが、自宅を兼ねている場合は違います。その場合「家事按分」といって、プライベートで使っている分は経費から外すということが必要です。

業務時間や面積等から、妥当な比率を計算することになります。これは電気代等も同じです。

その他、カード決済がメインの経費

冒頭の写真だと死ぬほど領収書があるように見えますが、これは氷山の一角。なぜなら、「カード払い」の経費もあるからです。そちらはカード明細書が領収書の代わりとなります。

参考までに僕がカード払いで落としている経費は、、、

  • 印刷会社への印刷外注費(DM印刷費として「仕入れ」に入れています)
  • PCアプリケーション(Adobe製品、MSオフィス、会計ソフト等)

などがあります。

DMやチラシの印刷代が「仕入れ」っていうのは面白くないですか。僕たちセールスライターにとっては、こういったものは原価だと捉えることができるからです。

まとめ

税金はきちんと払うべきですよね。それが社会的信用になりますし、何より「税金は払ったほうが手元に金が残る」という側面もあります。

かといって払い過ぎはしたくない。ということで独立起業した方々は、この12月にそろそろ確定申告の準備をはじめるのです。

僕たちの仕事はライティングであって税務ではありません。なので経理処理にあまり時間をとられることなく、日頃は仕事に集中していたい。それだけにきちんと準備をしておいてください。

「個人事業をやるのはこれから」という方は、こちらの記事も参考になります。

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