大人気「うんこ漢字ドリル」の秘密を分析してみた

うんこ漢字ドリル…

名前からスゴイですね(笑)
でも最近テレビでもネットでも
とっても話題になっています。

発売から2ヶ月で148万部を突破したとか…

あなたはもうチェックしましたか?

この話題の「うんこ漢字ドリル」
せっかくなので、書店で立ち読みして(天の声:買えよ…)

セールスライティングや消費者心理の観点から
大ヒットの秘密を分析してみたので、
みなさんにシェアしたいと思います。

意外に…(むしろ当然?)
あなたのコピーやクライアントのビジネスを
飛躍させるたくさんのヒントが詰まっていたので、
ぜひチェックしてみてください。

まずは…

セールスライターが分析!「うんこ漢字ドリル」が人気な秘密7つ

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人気の秘密(1) おもしろい

もう小学生にとって「うんこ」は鉄板ですよね。
意味わからないくらい笑い転げてウケます。

嫌でも感情と結びついているパワーワードですし。

立ち読みしようと書店の一角に寄ったら、さっそく小学2年生くらいの男の子が「うんこ漢字ドリル」を立ち読みしてました…すごく真剣に…。

そんな小学生と並んでオッサンも真剣に立ち読みしてきました。
内容は単純に面白かったです。
思わず「これは全ページひと通り見てみたい!」と思うくらいでした。

人気の秘密(2) ビジョンが浮かぶ例文

なぜ「これは全ページ見てみたい!」と思ったかというと、
例文が全部おもしろいんです。

公式ホームページ([https://unkokanji.com/])から引っ張ってきた例文ですが…

「刀」という漢字の練習のための例文
・名とう〔  〕で うんこを 真っ二つに 切りさいた
・木とう〔  〕かと 思ったら うんこだった

こんな例文が出てきます。
「どんな状況だよ!?」と思わずツッコミたくなる例文ですよね。

それもこれもビジョンが浮かぶからだと思います。
状況をカンタンに想像できるから、子どもも飽きずに続けられるんだろうな、と思いました。

人気の秘密(3) 日常の中で常に馴染み深いもの

非常に「具体的」ですよね。
日常生活の中で必ず目にしますしね。

「うんこ」って言ったら、うんこしか想像しませんからね(笑)

考える余地がない…
つまり、考えるのにエネルギーがいらない…
ビジョンが浮かぶ例文と相まって、
より「漢字」に集中できますね。

人気の秘密(4) 全例文に「うんこ」を入れるという一貫したアイデア

コンセプトがわかりやすい。
シンプルで理解しやすいですよね。

つまり伝播性が高い、ということ。
バズりやすい。
話題にされやすい。
口コミにつながりやすい。

案の定、雑誌、テレビ、ネット問わず非常に多くの人の目に触れています。
2ヶ月で148万部も納得です。

人気の秘密(5) 「漢字」と「うんこ」のミスマッチ

ミスマッチは、不思議なほど注目を集めます。

普通この2つはリンクしないですよね。

「意外性」に通じるものがミスマッチだと思います。

今の時代、「注目」を集めることが最も難しいので、
これは販促の点から強力な武器になったことでしょう。

人気の秘密(6) 一般的にタブーとされているものに許可を与えている

普通記事の中でも、こんなに「うんこ」なんて書けないです。

大人も普段なら「うんこなんて言っちゃダメ」と言うところでしょう。

そこに「漢字の勉強のためなら、うんこって言ってもいいよ」と、子どもに対して許可を与えたのが「うんこ漢字ドリル」なんだと思います。

「タブーに許可を与える」というアイデアは、いつの時代も大ヒットを生み出してきました。子ども、大人関係なく、本来「やっちゃダメ」と言われることに「やっていいよ」と許可を与えられると、飛びついてしまうんだと思います。

人気の秘密(7) 「これで勉強してくれるなら…」と親に対しては結果をきちんと提供している

子ども向けの本なので、「使うのは子ども、お金を出すのは大人」という利用者と負担者が別になるケースです。

こういった場合には、
両者に対するそれぞれ違った価値提供が必要ですよね。

そこもきちんと「漢字ドリル」という形でクリアしています。

ゲームやネット、YouTubeに夢中になるよりは、「うんこ」とはいえ「漢字ドリル」に夢中になってもらった方が親としても助かりますよね。

人気の秘密を分析してみて、わかったこと

セールスコピーライターたるもの、
世間で流行ってるものは、もれなくチェックしなきゃダメ

よくこんな風にたくさんの書籍で教えられます。
もちろん、楠瀬さんからも口を酸っぱくして言われます。

正直、最初の頃、私はこの教えを無視していました。
「ただでさえ、忙しくてライティングの勉強に精一杯なのに、すぐ消えるトレンドなんてチェックしてられない…意味ないよ」、とこんな風に思っていました。

でも間違いでした。

今回記事作成のためにきちんと時間をとって分析してみてわかったことは…

頭で考えてるだけじゃダメ

頭で考えるだけだと、どう頑張っても3~4つほどしか考えられないってことです。同じことをグルグル同じように考えてるだけです。
実際書き出してみることではじめて、今回の記事のように7つの秘訣を実際にピックアップすることができました(7つで止めただけで他にもヒットの秘密は眠ってるはずですが…)。

最近、ザ・レスポンスのポッドキャストでダイレクト出版の小川さんも話していました。人間は書くことでしか考えられないそうです。頭の中で考えてるというのは、ぼーっとしてるだけとそんなに変わらない、とのこと。

手を動かして考えることが、本当に頭を使って考えることなんだな、という実感を得ることができました。

そして次に実感したことが…

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トレンドやブームを自分の頭で考えて、分解・分析するほど、
具体的かつ実践的な「使える引き出し」が増えるな…ということを実感できました。

教材で勉強したテクニックや心理トリガーは「抽象的」

つまり、再現性が低い。自分で考えて使おうにも、詰まってしまい、手が止まり、結局使えないことが多い、というのはおそらくあなたも経験したことがあるのではないでしょうか?

その一方で、実際の事例を分析して得た知見はとても具体的です。
つまり、再現性が高く、実際に活用できる情報として自分の中に蓄積することができます。

例えば…、
クライアントの要望で「バズらせて」と言われたとき…あなたはどうしますか?

抽象的なコンテンツしか勉強していない場合、
「バズる…う〜〜ん、とりあえず面白さ重視で、突飛なことをして、CTAを明確にして、SNSボタンの配置を…」と、小手先のテクニカルな戦術しか思いつかないはずです。

一方、今回のようなトレンド分析をきちんと行っていれば…
「よし、じゃあおもしろくて、コンセプトが理解しやすくて、ミスマッチで、タブーに許可を与えるようなネタを見つけられないかリサーチしてみるか」と当たりをつけることができるのです。

こちらの方が人間心理に寄せた、本質的なリサーチから始められますよね。

「本当に使える引き出しが増える」という感覚です。

今回、実際に手を動かして、トレンドを分析してみることで

セールスコピーライターたるもの、
世間で流行ってるものはもれなくチェックしなきゃダメ

この格言の意図、真理を自分で実感することができたのは非常に大きな経験になりました。

あなたも「勉強ばかりで、自分に実力がついているのかわからない」なんていうときには、その勉強した知識を使って、世の中のトレンドを分析して「使える引き出しを増やすこと」から始めてみてはいかがでしょうか?

または、

実際に成果を出されているライターさんもトレンド分析を「使える引き出しを増やす作業」と考えて、始めてみることをオススメします。

まだ、かじったばかりの分際で偉そうにして恐縮ですが、ホントにとってもオススメです。
まだまだ駆け出しの私たちなので、「意識せずにできるようになる」までは、積極的に「意識してやる」を繰り返すことが重要ですよね。

一緒にスキルアップへの道を進みましょう!

P.S.
実際にうまくいっているものをパクる方法を詳しく解説している記事がコチラ

コメント

  1. 国頭睦子 より:

    日高さん、いつもお世話になります。

    実は私もこの「うんこ漢字ドリル」には興味をもっておりました。

    いつも電車の中の広告で見ていたので、へぇ~、面白いな、子どもが進んで勉強しそうと思っていま

    した。

    そして、ずっと広告を見ているうちに「でも一文章ごとに、うんこうんこって子どもは飽きないのか

    なぁ?」と思ってしまいまして(笑)

    でも大人と違って子どもは「繰り返し」が大好きなんだってことに気づきました。子どもの心理って

    本当に面白いです。

    日高さんがこの本の人気の秘密(トレンド)の分析をしてくださって、ライティングの勉強の機会は

    周りにたくさんあるんだな、と再認識しました。楠瀬さんも以前に、周りをよく見る、アンテナを常

    に張っておくことは大事というようなことをおっしゃっていました。

    周りが興味を持っているもの、自分が興味を惹かれたものがあれば「実際に手を動かしてトレンドを

    分析してみる」

    日高さんが具体的に提示してくださったので、すごく参考になりました。

    私も始めてみたいと思います。

    ありがとうございました。

    1. 日高由斐 より:

      国頭さん
      コメントありがとうございます。返信が遅くなり、申し訳ありません。
      トレンド分析、ぜひオススメですよ。
      自分の中にある分析ツールの数とか質も如実にわかるので、さらなるスキルアップやさらなる勉強への意欲にもつながります。
      そして、本当に自分にとって使える引き出しになるな、と実際にやってみるとわかります。
      お互いこういった基本を愚直に積み上げて、スキルの高いライターになりたいものですね。頑張りましょう!

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