2023/05/29

効率を追い求めちゃいけない

From:宮川徳生

先日、武勇伝でおなじみの
中田のあっちゃんのプレゼン動画を
YouTubeで見ていた。

やっぱり、頭がいい&芸人
ということもあって喋りが面白い。

「あぁ、こんなレベルで話ができたらいいな」

なんて思いながら
彼から起業家として大事なことを学んだので
今日はそれをシェアしたいと思う。

『効果と効率』

動画の中で中田のあっちゃんが
パーフェクトヒューマンの印税の話をしていた。

詳しい数字は忘れてしまったが
1曲売れて印税が2円しか入ってこないと。

で、メンバーが10人くらいいるから
その10人で2円を分けると。

メンバーに対して
「俺と夢見ようぜ!」と誘った手前
申し訳ない気持ちでいっぱいになったらしい。

ただ、楽曲というのは
1曲売れた時に入ってくるお金自体はもっと多い。

この2円ってのは
アーティスト側に支払われる印税にしか過ぎず
その他の金は一体だれが懐にいれてるんだ?
という話になった。

そして、気になったから調べたと。

そうしたら
楽曲が売れた時に入ってくる金の
7割近くがあるところに流れてることがわかったと。

それが
楽曲を作るために金を出したやつのところに
7割の金が流れるという。

この話は
資本主義経済の社会で金持ちになるのは
金で金を稼ぐ資本家についての話をするための
ストーリーとして話をしていたのだが
僕が学んだ部分はこの話ではなく

この事実を知った
中田のあっちゃんが
資本家になるためにとった行動の部分。

ちなみに、パーフェクトヒューマンの売上の
7割をもっていってるのはよしもとだそうだ。

つまり、よしもとが金を出したから
入ってくる金の7割をもっていってるということ。

その話はおいといて…

この事実を知ったあっちゃんは
「資本家になる」と決意を固め
自分で金をだしてあるグッズを作る。

最初に作ったのはノートだそうだ。

でも、これは驚くくらい売れなかったらしい。

しかし、中田のあっちゃんは
これで諦めずに次にグッズとして

『お守り』

を作った。

そして、これがバカ売れしたと。

中田のあっちゃんがお守りを
どうやって売ったのかというと
自分の講演会とかセミナーとか
そういう場で自分が売り子になって売ったんだって。

あの権威を持っている人が
数百円の自分のグッズを売るために
自分が売り子になってライブ会場で売る。

なぜ、あれだけ成功してる人が
わざわざ自分が売り子になって売ったのか?

普通は、人に売らせるだろう。

でもそうしなかった?

なぜか?

多くの人は
マーケティングをする時に
効果と効率をごちゃまぜにして考えてしまう。

そして、致命的な
勘違いをしてしまう。

みんな、効率を追い求めれば
効果がでると思い効率を追いかけてしまうのだ。

でも、それは違う。

例えば、太陽光発電の営業マンが
1つの営業資料を作ったとしよう。

その営業資料を
太陽光発電を設置できる一般家庭に
DMで送りつけるということはとても簡単にできる。

同じ資料を
ただ印刷して送ればいいだけだから。

これは極めて効率がいい。

でも、考えなくてはいけないのは
この極めて効率のいい方法が
効果的かどうか?ということ。

一般家庭と言っても
すでに太陽光を設置している家もあれば
太陽光に興味を持っていない人もいる。

太陽光のパネルが
実は数十年後にはケースによっては負債になるという
負の側面を知っている人もいるだろう。

そうしたいろんな考えを持つ一般家庭に対して
同じ資料を送ることが果たして効果の上がる方法なのだろうか?

一方、同じ資料をDMで送るという効率的な方法を捨て
一軒一軒に最適な資料を作って説明していくという方法はどうか?

資料を作る時間は膨大にかかる。
説明する時間も膨大にかかる。

効率の側面からしたら
極めて効率が悪い。

DMで一斉送信するのと比べて
1000分の1もアピールできないだろう。

だが、しかし…

効果はどうだろうか?

提案される側からしたら
自分だけにフィットした
自分だけの提案をしてくれるわけだから
当然その営業マンの話に耳を傾けてもらえる。

そして、耳を傾けてもらえるわけだから
当然成約率だって上がるだろう。

つまり、結果がでるということだ。

ということは
結果がでるということは
極めて「効果的」ということだ。

マーケティングにおいて
本当にこれはよく勘違いしてしまうことである。

効率よくやれば
効果が上がるというのは
全くの嘘である。

効果のないものを
どれだけ効率よくやっても
効果なんてでない。

数字のゼロには
何をかけてもゼロのままなのだ。

効果があるものを効率化するから
効果が何杯も膨れ上がるわけであって
効率化すれば効果があがるなんてことはないのだ。

中田のあっちゃんは
たかが数百円のお守りを売るために
「自分が売り子になる」という
もっとも効率が悪い方法を選んだ。

だが、だからこそ
どうすればこのお守りが売れるのか?
効果的な方法を見つけることができた。

マーケティングとは
効率化することで効果をあげることではない。

まずは、何が効果があがるのか?
それを見つけること。

効率化するのは
それからの話だということを
我々は忘れてはいけない。

今、もしそんなに効果がでてないのなら
「効率」ということを一旦全て捨てよう。

効率があなたの成長を
阻害している最大の敵かもしれないのだから。