2023/05/28

もし、自分(自社)のフェイク動画・ニュースが流されたら?

こんにちは。
リサーチャーXです。

ChatGPT、Bardをはじめとした
生成AIの勢いが止まりませんね。

ビジネスへのインパクトなど
ワクワクが止まりませんが、

同時に
負の側面も気になります。

たとえば、
フェイクニュースやファイク動画。

実際に見てみると
本物と見間違えるほどの精度ですよね。

そんなフェイクニュースや
ファイク動画のお話を聞くと

「政治家とか有名人のお話でしょ?」
「国や大きい会社の話であって、
 自社(自分)には関係ない」

と自分ゴトにはなりにくいのが
実際のところかと思います。

たしかに今のところは、
そうかもしれません。

ですが、
AIへのハードルが下がり、
誰でもカンタンに低コストで
手軽に扱えるようになりつつある現状から

無関係ではいられない状況になる
可能性も十分考えられます。

たとえば、あなたの知り合いの
経営者のフェイク動画や取引先の
フェイクニュースが流れてきたら

あなたはこれらを嘘だと
見抜く、見破れる自信がありますか?

この問いに対して、
これまで私は

「リテラシーを高めれば
 見抜けるはず。見破れるはず」

と思っていました。
自分の努力次第でなんとかなる、と。

ですが、
ここ最近の驚異的な進化、スピード、
生成AIのあまりに精巧な技術の前に

「これは無理かもしれない…」

と自信は木っ端微塵に砕け散りました。

さらに、
最近読んだある本の一文に触れ
大きく考え方を改めました。
 ↓
—————
(引用)

リテラシーを強化すると、
フェイクニュースやプロバガンダを
見抜けない人たちに対する
社会的な分断を誘発する危険性がある。

(中略)

高度なリテラシーやシステムが必要になると、
騙された人がリテラシーを
理解していない人と位置づけられ、

「見抜けないのは訓練が足りないのだ」、
という自己責任が強調されてしまうことになる。

■ ネット世論操作とデジタル影響工作
「見えざる手」を可視化する
https://www.amazon.co.jp/dp/4562072652/?&_encoding=UTF8&tag=saleswriter-22&linkCode=ur2&linkId=917f0dd112dd4bdaf6f79bbeb558a6d5&camp=247&creative=1211
—————

生成AIのあまりにも速い進化のスピードと
精度向上の凄まじさを前に

これを見抜け、見破れというのは
あまりに酷で無理ゲー過ぎます…。
「自己責任」では片付けられません。

ともすると

「リテラシーを高めれば
 騙されるはずがない。
 見破れるに決まってる」

という前提が先入観にとなり、
それこそフェイク情報に
絡め取られてしまうかもしれません。

であれば、
自動車の「かもしれない運転」のように

・騙される“かもしれない”
・見破れない“かもしれない”

といったように自分の中に
騙される可能性の余地を残し

「本当かな?」

と一度、立ち止まる機会を持つ。

「完ぺきには見抜けない、見破れない」

と自分の中の前提を “差し替える”ことで
初動を間違えないようにするのも
防御策のひとつ…そんなふうに思っています。

他方で、
自分自身の防御策ではなく、
自分の周りの人やステークホルダーが、

・自社のフェイクニュース
・自社のフェイク動画

に触れた時の対応はどうしたらいいか?

これに対する
今のところの私の防御策は、

「いかに普段から信頼関係を築いておくか?」

です。

最新のテクノロジーに対する防御策としては
なんとも古風な対応のように
聞こえるかもしれませんが、

一周回って
ここが《要》なんじゃないかと。

と言いますのも、
いつ、誰が自社のフェイク情報を流すかは
わかりません。

予めフェイク情報をステークホルダーの目に
一切触れさせないようにすることもできません。

であれば、
ステークホルダーが
フェイク情報に触れたときに

「何か変だな?
 ◯◯さんが、本当にこんなこと言うかな?」

と立ち止まって考えてもらえるか。

フェイク情報をそのまま鵜呑みにせずに、
あなたに対して

「御社のこんなニュースを見たんだけど
 これって本当?」

と訊いてもらえる、確認してもらえる
そんな距離感、関係性を築いているか?

きっと、
ステークホルダーとの間に
それまで積み重ねきた信用や信頼があったら、

たとえ、
ステークホルダーがフェイク情報に接しても
それを盲信せずに

「このニュースは本当かな?」
「フェイクでは?」

と考えをめぐらす時間、
立ち止まってくれる可能性を
高めることができるんじゃないか。

反対に、
関係性が弱かったりもろかったりすると

「事実かも…」

とフェイク情報をそのまま
受け止められてしまう危険性を高めてしまうかも…。

ビジネスを通じて実績や行動を積み上げ、
信頼が揺るぎないものになっていれば、

どれほど高度化・巧妙化された
フェイク情報に触れても、
それを見抜いてくれる、
見破ってくれるんじゃないか。

だからこそ、
相手との関係性を築くために関わるときは
丁寧に向き合い、

自社で発信するメッセージ
(メルマガ、SNS、動画等)は一貫させ、

1回、1通、1投稿をおろそかにせず
100%のチカラで発信し続けることが
大事なんじゃないかと思うのです。

理想論かもしれませんが、
ステークホルダーとはそうでありたい、
あってほしいなと思います。

続々と生まれる生成AIのようなツールを
企画やライティング、リサーチなど
時間短縮や生産性アップのために
どんどん使った方がいいのは間違いないです。
(むしろ触らない、知らない方がリスク)

ただ、
人の信用、信頼構築の部分は、
簡略化したり、人任せにしたり、
なおざりにしたりせずに

丁寧に向き合うこと。
向き合い続けること。

こういった積み重ねがあれば、
どんな精巧なフェイク動画が流されようが、
どんな本物っぽいフェイクニュースがあろうが

ステークホルダーの心に

「これ、フェイクじゃない?」

を呼び起こせる、そう信じたいです。

生成AIの流れは止められません。

たとえ、
「自分では使わない」
「自分には関係ない」
と思っていても

世の中がそれ前提になっていく動きは
きっとあなたも肌で感じていると思います。

完全に拒否するのでも
迎合するのでもなく、

究極のテクノロジーとも言えるAIの
負の側面に対する対抗策が、

ビジネスの原点とも言える
ステークホルダーとの関係性という
なんとも不思議な個人的結論ですが、

一周回って
人とのつながり、関係性を大切にして
テクノロジーを上手に迎え入れていきたいですね。