2023/05/16

売り込まないのに売れる人たち

From 古川馨

モノを売るのが上手い人ほど
相手の話をじっくり聞いていて
モノを売るのが下手な人ほど
自分が必死に話をしている

売れるセールスマンと
売れないセールスマン
みたいな話ですが
これは本当にそうだなと
僕の経験からも思います。

以前勤めていたメガネ店でも
トップ営業たちは総じて
マシンガントークで売ることもなければ
話が上手いわけでもありません。

どちらかというと、
「うんうん、そうなんですね〜」
とお客さんの話を聞いていて

いつの間にか高額商品を売っている…
そんな人ばかりでした。
それこそ、1人のお客さんに
2〜3時間くらいかけて話を聞いています。

最初「一番安いのどこだい!」と
ぶっきらぼうに来店したお客さんも
帰る頃には「いや〜いい買い物した」と
10万円のメガネを買って帰ったり…

他のお店で「高いモノを買わされた!」
といってご立腹していたご婦人が
最終的に「高い」と言っていた
他店の商品よりもさらに高額な商品を
ニッコニコで買って帰ったり…。

でもその担当者は別にものすごく
トークが上手いわけでもなんでもなく
お客さんの話をじっくり聞いて
その中で自分たちの商品で解決できるものを
話の流れで提案しただけ…

それだけで
飛ぶように高額商品が売れていく
そんなことを自然とやっていました。

そして、逆にトークが上手くて
ガンガン攻める感じの接客するタイプは
その場では売れても、あとからクレームになる
という頻度が非常に高い。

それこそ「高いモノを買わされた!」
と言われるケースですね。

押せ押せのセールストークだと
お客さんからすると
欲しいモノというよりは
店員がいいと思ったものを売られる。
(欲しくないモノを買わされた感)

しかし、対話の中で
「〜〜で困ってるのよ」
「だったら、こんなのありますよ」
と提案する。

これだと自分が言ったことに対しての
アンサーとして商品を出しているだけなので
「私のことを考えて勧めてくれた」
と受け止めてもらいやすい。

仮に同じモノを提案していたとしても
受け止め方が違います。

これは接客販売だけの話でもなくて
クライアント獲得とかでも同じ。
ある意味、自分を売るわけですしね。

僕が最初に獲得したクライアントは
ニュースレターの作成だったんですが…。
ぶっちゃけ、ニュースレターの制作代行なんて
普通に営業してもほとんど取れません。
なぜなら、ニュースレターは既存客向けの試作なので
みんなやりたくない。

それはウチが散々、ニュースレターやった方がいい
といって各種講座やセミナー、ツールを売ってきて
確信しています。

そんな獲得が難しいニュースレターの制作代行ですが
当時は、サクッと決まりました。
「僕やりますよ」
「じゃー、来月からよろしくー」
くらいの軽い感じで契約が決まりました。

ニュースレターの制作なんで
それほど高い金額ではないですけど。

なぜ、そんなにサクッと契約が取れたのか?
というと「制作者が辞めて困っていたから」

別件で顔見知りではあったのですが、
たまたま話を伺った時に
ニュースレターの制作をお願いしていた人が
辞めちゃって…という話を聞いたので
「だったら、僕やりますか?」と提案したことで
サクッと決まってしまいました。

売り込んだわけでもなんでもなく
話を聞いていたら困っていることが
でてきたんで「やりますか?」と言っただけ。

他にもGoogle広告の運用代行の案件をとった時も
交流会であるスポーツジムのオーナーが
「ネット広告もやってるけど、正直よく分からずに
やってるから成果もでてない」
って話を聞いたので、、、

「だったら、僕やりましょうか?」と一言。
その時は経験も浅かったので、低価格でしたが
これもサクッと決まりました。

これ、自分から攻めてガンガン売り込んでいたら
また違った結果になったと思うんですね。
下手すると、営業ばかりかけてくる
ウザいやつ認定されていたかもしれません。

ですが、僕の場合は基本的に普段から
セールスを特にすることもなく、
普段こんなことをやってるよ〜的な
ことは伝えているくらい。

なので、相手が話しやすい状況は作れていた感じ。
売り込んでこないから気軽に相談できる…みたいな。
だからこそ、いろいろ話が聞けたのかな〜って感じ。

コピーだって、冒頭からガンガン売り込み
だったら、「おいおい必死やな…」みたいな。
僕たちみたいなインフォ系だと
「胡散くさっ!」ってなるでしょう。

オファー型は別として、
大抵は、オープニングで悩みへの共感から入って
それから、実はそれ解決する方法があるんだ。
〜〜っていうんだけどね。興味ある?
みたいな感じで構成されているじゃないですか。

これもある意味、相手の話を聞いた上での
提案になっていますよね。

モノを売るんでも
自分を売り込むんでも
レターを書くんでも
大枠でいくとやっていることは同じ。

相手が欲しいモノを目の前に差し出すだけ。
そのための対話をすると。
これを忘れてしまうと何もかも
上手くいかないことが多い。

なので、売れない、案件取れない
レターの反応がないという時は
どこか相手のことを考えずな
一方的な売り込みになってしまっている…
その可能性が高いわけです。

この辺りを少し気を付けるだけでも
反応が変わってくるはずですよ。